映画「あん」あらすじ

映画「あん」は主演永瀬正敏さん演じる千太郎と今は亡き樹木希林さんが演じるハンセン病患者徳江さんが主軸となるどら焼き屋「どら春」が舞台の映画です。原作はドリアン助川さんのベストセラー著書「あん」です。出演者の中には樹木希林さんの孫で本木雅弘さんの娘である内田伽羅さんも出演しており、常連客の中学生ワカナを演じています。
ある日、どら春の前に現れた徳江はここで働きたいと千太郎にお願いします。雇われ店長でもある千太郎は断るのですが、後日どら春のどら焼きの味の感想を伝えにきた徳江。
「良かったらこのあんを食べてみて」と渡されたあんはとても美味しく、千太郎はあんの作り方を学ぶべく徳江を雇うようになるのでした。どら春で働く事になる徳江。
そのどら焼きはたちまち評判になり売れ行きは好調になっていく中、徳江がハンセン病患者であるという事をオーナーに告げ口する者が現れると、世の中の偏見から客足も遠のき徳江は店をあとにするのです。
ハンセン病患者の住む所出向く事にした千太郎とワカナが目にしたものは、この世から隔離させられている人々の姿だった。
家族にも会えず、家族のお墓に入る事も許されなかった人達。
生きるとは何かを問う物語です。

映画「あん」感想

私は、この映画の予備情報もなく見始めたのでハンセン病という病気の事も初めて知りました。
そして、未だに隔離させられている人達が多くいる事、未だに偏見にさらされている事など辛い現実を知りました。
作中で徳江さんが「働いてみたかった」というセリフがあるのですが、隔離されて働く事も家族に会う事も出来なかった人が働きたいという小さな望みとも思える事が
大きな夢のように語られる事が心に刺さります。
徳江さんの親友役で市原悦子さんも出演しているのですが、保養所でお菓子を作るのが楽しみという言葉や、木がお墓の代わりになっている事を話すシーンは涙無くしては見られないです。
側にいても感染する事はない病気なのに、それを知っている今でも尚隔離されている。
そして、同じ命をもって生きている。
生きるって何だろう?ただ生きているだけでいいのか?したいことも出来ないまま。好きな事も自由にできないまま。
生きる意味って何なんだろう?世の中って何なんだろう?
それを無視して勇気を振り絞り「働きたい」と千太郎に言った徳江さんの気持ちを考えると思い出すだけで胸が詰まります。

映画とは

映画は私にとって、本の簡易版です。
想像の世界、知らない世界、見た事も経験した事もない物語の中に入り込める。
言葉、映像、音楽と本にはない世界がまたそこに広がっていて原作を読んだ時は特に自分の想像と映像になった時の情景の差を感じるのも好きです。